選手の成長をグングン引き出す指導者の在り方(コーチングマインド)
指導者(親御さんも含む)が、選手の成長をサポートするために持つべき考え方や姿勢、
それが コーチングマインド です。
単に「スキル」や「知識」を教えるだけでなく、選手が「自ら考え」、「自ら行動できる力」を高めることが重要です。では、どのような指導が選手の成長を引き出すのでしょうか?
目次
コーチングマインドの3つのポイント
1.選手を尊重する姿勢
選手の個性や考えを大切にし、「一人ひとりに合った成長の仕方がある」と認識する。
2.成長マインドセット
選手の可能性を信じ、失敗を成長の機会と捉えることで、挑戦し続ける環境をつくる。
3.自己決定をサポートする
選手が自分で考え、行動できるような環境を整えることで、主体性を育む。
「成長マインドセット」を持つ指導者のもとで学ぶ選手は、失敗を恐れず挑戦し続ける傾向があります。
例えば、「失敗は成長のチャンス!」
という考え方を共有することで、選手のモチベーションが向上し、自己効力感(自分はできるという感覚)が高まります。
一方で、「素振りしなさい、走りなさい」
と単に指示するだけでは、選手の考える力やモチベーションは伸びません。
ピグマリオン効果をご存知でしょうか?
指導者の期待が選手の成績を大きく左右することを言います。
心理学で「ピグマリオン効果」と呼ばれるこの現象は、指導者がポジティブな期待を持つことで、選手がその期待に応えようと努力し、結果として成績が向上することを指します。
例えば、
「太郎にはホームランを打つ力がある!」
と伝えると、選手の自信と集中力が向上し、実際に結果を出しやすくなります。
しかし、指導現場では…
「アイツには無理」「できるわけない」
といった言葉を聞くこともあります。そのような言葉をかけられた選手は、本当にその通りになってしまうのです。
努力やプロセスを認める指導の効果
結果ではなく、「努力やプロセスを認める」ことが、選手のやる気を持続させる鍵です。
実践例:
ヒットを打った選手に対して、
- ✖️「ナイスヒット!」 → 結果のみを評価
- 🔴「今日は思い切りよくスイングできていたね。あの姿勢は良かったよ!」 → プロセスを認める
さらに、
指導者→「あの打席を振り返ってどう思った?」
と問いかけると、
選手→「打てない時は迷いがあるけど、今日は迷いがなかったからフルスイングできた」
と選手自身が振り返り、学びを得ることができます。
指導者→「じゃあ、次の打席ではどんな意識で臨むといいと思う?」
選手→「中途半端ではなく、フルスイングを意識してみます!」
このように、選手自身が「自分で決めた」と感じることで、モチベーションが高まります。
ポジティブなフィードバックの重要性
ポジティブなフィードバックとネガティブなフィードバックの比率が 3:1以上 のチームは、パフォーマンスが向上することが分かっています。
実践例:
良い点と改善点をセットで伝える
「今日のスイングは力強かったね! でも、タイミングを少し早くするともっと良くなるよ!」
このように伝えることで、選手は前向きな気持ちを持つことができます。
悪い例:
「バットの出し方も、タイミングも悪い。もっと早くタイミングをとりなさい!」
このように言われると選手は聞く耳を持ちません。
また、聞く耳を持ったとしても否定ばかりされていては自分に自信が持てず、野球が嫌いになり、どんどん下手になっていきます。
まとめ:コーチングマインドがもたらす効果
○選手への影響
✅ 自信と自己効力感の向上
✅ 挑戦意欲やモチベーションの向上
✅ 自律的な問題解決力の育成
○指導者への影響
✅ 選手からの信頼が深まり、指導の成果が出やすくなる
✅ 指導者自身の成長にもつながる
コーチングマインドは、単なる指導技術ではなく、
「選手の可能性を信じ、成長を共に楽しむ姿勢」
です。
日々の指導に取り入れることで、選手だけでなく 指導者自身も成長を実感できるはずです。
あなたへ、チャレンジしてほしい3つのこと
✅ 選手に対して「結果」ではなく「努力やプロセス」に目を向けた声かけを実践する。
✅ ポジティブなフィードバックを 3:1の比率 で意識してみる。
✅ 「選手の可能性を信じる言葉」を1つでも多く伝える。
どんな反応が返ってくるか、楽しみですね。
ぜひ、実践してみた感想をコメントで教えてください!